元気に楽しく生きたい

抗うつ剤なしでパニック障害と闘う生活記録

「副腎疲労」が長年の不調の原因だった

副腎(ふくじん)疲労、というのをご存知だろうか。

 

私も正直、今回初めて知った。

私は医者でもその道の人でもないので、先生に習ったのと自分で調べた情報を私が理解した部分で綴っていく。

超絶ざっくりいうと、副腎はストレスと闘うホルモン「コルチゾール」を作ってくれる臓器。

コルチゾールが何に使われるかというと
・糖代謝や脂質代謝
・タンパク質代謝
・抗炎症、免疫抑制
などの自分でコントロールできないものばかり。
いわゆる人間とって必須のホルモンを作ってくれている臓器といえる。

そんな臓器が長年の不摂生やストレス過多、過労で疲弊してしまって、うまくホルモンが作れない状態が「副腎疲労だ。


私は今、その状態にある。

それでは、実際に副腎疲労とわかったのはどうやってか、そして副腎疲労だと何が起こるのかを綴っていく。

副腎疲労の症状

自分が副腎疲労かどうかのチェックは、下記のクリニックのページでもチェックリストが載っている。

副腎疲労チェックリスト|小西統合医療内科(大阪)


が、正直うつやパニック障害でもあり得ることばかり。
これだけでは副腎疲労かもしれないが生活はできてしまうこともあるだろう。

ちなみに私は、この中だと、
・朝起きるのがつらい。
・塩分が濃いもの(しょっぱいもの)が好き。
・ぶつけた傷が治りにくい。
PMS(月経前症候群)が悪化している。
月経の始まる数日前から、腹痛・頭痛・肩こり・むくみ・便秘・下痢・眠気・気分の落ち込みなどが激しくなる。これらの症状は月経がはじまると軽快する。
・コーヒーやコーラなどのカフェインの入った飲み物やチョコレートを口にしないとやる気が出ない。
・食事をスキップするとぐったりしてしまう。
・夕食後の午後6時以降になると少しずつ元気になってくる。

 

この辺がしっかりあてはまった。
休職前の話である。が、何年も前からの話でここ数年どころではない。

朝は起きるのが辛いし、準備を高速でしてギリギリまで寝ていたいタイプだった。
なんなら朝決まった時間に起きるのではなく家出る時間から逆算して何時まで寝れる、という考え方だったぐらいだ。休みの日は昼過ぎまで余裕で寝ていた。

甘いものは好きではないが、塩分が強いものは好んで食べた。
夕方になると塩気のあるものとして、主に味付けのりやロースハム、生ハムなどが無性に食べたくなる日が多かった。

風邪とかはあまり引かないものの、傷の治りはすごく遅かった。
かきむしった痕も半年くらいかかってやっと消えるかな、レベル。おかげで皮膚疾患の後はなかなか消えず症状が落ち着いてからも1年ぐらいは足が傷だらけで出せなかった。

PMSや生理痛は言わずとも酷かった。
カフェインも仕事のスイッチなんていいながら1日に2~4杯くらいは飲んでいたと思う。毎日だ。

食事をスキップは体系的にもエネルギー不足になるためあまりできない。昼に起きてた時は朝昼兼用で、というのはあったが、朝目が覚めているなら3食食べないとエネルギーが切れてしまう自覚はある。

夕方になると元気になる、これはうつでもよくいうがいわゆる夜行性だった。


さて、ざっとこういう形で状況も詳しく書いてみた。
あくまで私の場合なので、当てはまるのが違う人もいるだろうが、これが当てはまるだけでは私はまだダウンしていない。

副腎疲労だ、という決定的な事項が2つある。

1つめ:ダウンする前になんでもできちゃう時期があった

副腎の機能としてストレスと闘うコルチゾールを分泌する。
しかし疲れてきたり栄養不足で、コルチゾールが作れなくなってしまうと、副腎は「アドレナリン」を出すらしい。
アドレナリンは交感神経を活発にするホルモン。

心拍数や血圧の上昇
筋肉へのエネルギーの供給
覚醒作用による集中力や注意力の向上
痛覚の麻痺

などがある。
アドレナリンもなんと、副腎で作られているのだ。
コルチゾールが作れなくなると、もうアドレナリンでストレスと闘うしかない。
そうすることで、体的には常にマラソンをしているような状態になる。

カフェインを摂取した時も同じような作用があるため、想像できるかもしれない。

仕事はバリバリにでき、無茶しても疲れた感覚にならず、夜寝ていても興奮状態にあるような感じだ。なんでもできちゃう、そんな感覚さえあった。

表面上は私はここ1〜2年、留学したり転職先でバリバリ仕事ができた。
仕事とプライベートの両立も残業も、無茶な睡眠時間でも問題なく動けて、なんでもこなせて、無敵!なんて素晴らしいの!と。

体質だと思っていたが社会人になってから、というか自覚した時には私は「人よりも心拍数が高め」だったし(今もリラックス時で90~100はある)、「人より消費が早いから太らない体質」なんて言っていた。
実際健康診断基準でいうと痩せすぎな部類でBMIは最低基準の18.5に乗っかったことがない。

実際体調を崩し始める4ヶ月くらい前に「自分でも結構無茶してる感覚あるのに、まったく疲れてないの、私大丈夫なのかな?」と思ったことがある。
まるで蝋燭の火が消える間近にボッと爆発的に燃え上がるような感じだ。
あれは実は最後の警告だったのではないかな、と今では思う。

そう、自覚し始めた頃にはもうわりと遅いというのも覚えておいてほしい。


人より心拍数が高いとか、食べても太らないのは、体質ではなく「副腎疲労でこんな症状でてます、コルチゾールうまくつくれてません!」って言っているようなものだったのだ。

そして2つ目:低血糖になりやすい

低血糖と聞いて、糖尿病が真っ先にでてくるのが普通だろう。
私は糖尿病ではない。
しかし低血糖になりやすい。
これはなぜかというと副腎疲労のせいで、糖代謝や脂質代謝、タンパク質代謝に異常がでているからだ。
代謝=血糖値のコントロールができなくなっている状態。

人間は寝ている間食事をとっていないが、朝起きて空腹で死ぬ・・なんてことはないだろう。
しかし、副腎がうまく機能していないと寝ている間血糖値が下がりすぎないようにコントロールしてくれなくなり、朝起きた瞬間から「異常な空腹感(吐き気に近い)」や「手汗、冷や汗」にぶわ〜〜〜っと襲われる。

正直これが一番きつい症状だったかもしれない。
「お腹すいた」という空腹感とも違う、何日も食べてないような状態で何が食べたいとかそんな悠長なことは考えられず、食欲も湧かない。
しかし食べないとやばい!という気持ちだけはあり焦り、そわそわと焦燥感に駆られる。目覚めからこれはもう恐怖だった。
どんなに睡眠が大事と言われても、朝目が覚めたら、というか覚醒した瞬間からあの感覚に襲われるなら、寝たくない、寝るのが怖いと思ったほど。

暑くもないのに手汗が止まらない感じは、パニック発作にも似ているし、なんならそれで発作も起きる。回転するような血の気の引く感覚にもなるし、動悸が起きた日もあった。
食べれば治るが、そう簡単にはいかない。
私の場合は大抵吐き気や食欲不振もセットだったので、ご飯をお腹いっぱい食べられるような人はこうはならないはずだからである。

食べれないのに、食べないと発作がでる、異常な空腹感と手汗、冷や汗に襲われる。

そんな恐怖の中でも人間は食べないと生きていけなくて1日3食もある。
食べれない身からすると絶望しかなかった。

辛かった話ならいくらでもできるが、とりあえず手っ取り早く血糖値を上げるには「フルーツジュース」がいいよと先生に教えてもらった。
100%でもなんでもいいらしい。吸収が早いブドウ糖や果糖が摂れるから。

でも食べれる時は、お米や芋などの糖質が良いらしい。
小麦はグルテンが含まれているので(腸に穴をあける成分)そんな状態の時はできるだけ避ける。乳製品も日本人にはあまり合わないのでやめる。

そして夜寝る前は、はちみつをスプーン1杯飲む。
はちみつは血糖値を長くゆっくり安定させてくれるらしい。
そして1日3食以外に「お腹が空いた状態を作らないように補食を摂る」。
補食とは字の通り、補う食事。
小さいおにぎりや、干し芋とかがいい糖質らしい。

精製された白い砂糖は血糖値を爆上げさせて爆下げさせる、いわゆる乱高下が起きるのでできるだけ避けたほうがいい。依存性もあるし、体も冷やすし。
ここに関しては元々甘いものは好きじゃなかったので頑張る必要がなくて助かった。
はちみつなら甘くてもいけるのはもはや本能だろうか?笑

 

とまあ、こんなアドバイスをもらいながら数ヶ月、わりと徹底的に頑張った。
そしてしばらくすると寝起きの低血糖の症状は改善され、食欲も湧いたのだ。

これだけで不調がぐっと減った。
他にももちろん試したことは多いが、低血糖が一番パニック発作に直結するので正直これだけでもでかい。

ちなみに、タンパク質不足も副腎疲労にかなりの影響を与えている。
胃酸が少ないと肉とか油っこいものを消化吸収できないらしい。つまり食べても意味なしってことだ。栄養としていっぱい食べても、腸の調子が悪いと吸収される前にでていってしまうし、胃酸がでていないとうまく消化できない。そしてすぐらお腹を壊してしまう。
そんな状態で食べているのに身になってない状態が何年も続いていた。

そして一生懸命栄養をとっても副腎が疲れていたらうまくホルモンを作ってくれない。すべてにおいてタンパク質が重要なのだ。

 

そして傷が治りにくいというのも副腎の働きとして「抗炎症」がある。
炎症を治そうとする働きだ。
副腎が疲労しているので私の傷は1年経ってようやく治るぐらいだったし、血液検査をすると風邪も引いてないのにいつも白血球が高い。病的ではないものの、いつもどこかの炎症を治そうと、そっちにエネルギーを使ってしまっているのだ。

副腎の作用と副腎疲労について聞いた時、当てはまることが多すぎたのと、長年の不調やもはや体質だと思っていたものの謎が解けた気がした。
全ての伏線が回収された感じだった。

 

調子が安定してから、私は補食を意識しなくなってきていた。
が、これもつい最近反省した。

実はいよいよ復職が見えてきた。
色々あって年明けぐらいからになりそうなのだが、医師には11月末時点での診断書で12月から復職可能という内容を書いてもらった。
10月はうつの波で体調がおちたものの、11月は体調が安定していたため、行けると思った。

しかしどこからもらったのか、風邪はあまり引かないほうなのに、家からろくに出ていないのに、風邪をひいてしまったのだ。

実際は生理からの貧血や低血糖になりやすい状況下→低血糖になった、という状態で久々の「何しても具合が悪い感じ」や、そわそわしたりパニック発作が見え隠れしたりした。
復職が見えた途端、なんでこんな・・・なんて思っていたが、その後風邪を引いてしまう。
薬のせいか食欲もでず、熱もイマイチ出ないぐらいだったが、ベッドから出れないぐらいの倦怠感だった。原因は分かりやすく、低血糖気味でエネルギーがないからだ。
ただでさえその状態なのに風邪のウィルスと闘うために枯渇気味の副腎が炎症をおさえようと頑張っていた。

ただ、空腹だけは常にあり、また辛かった。
おかゆを茶碗1杯しっかり食べても1時間後にはお腹空いて気持ち悪いほど。
かといってしっかり食べれるほどの食欲はなく、むしろからえずきがひどくて、オエッってずっとなっていた。

低血糖対策で、はちみつやはちみつあめ、干し芋、むき栗、オレンジジュースやのむ出汁などを買う。
寝る前もはちみつを飲み、捕食も頑張った。
そしてまる2週間が経った頃、ようやく復活した。本当につい2、3日前の話である。
2週間たって、ようやく朝起きても空腹感に襲われなくなったし、朝ごはんがしっかり食べれるようになった。
これだけで朝の調子が随分と違う。調子が良い。前向きになれる。

副腎疲労は、何年もかけて疲れてしまったことによる症状だから、数ヶ月休めたところで治りはしない。きっと何年もかけて少しずつ休めて回復させるしかない。
だからこそ、無茶はできないし、今回のような「風邪」とかで抗炎症作用をいつもより使わせるだけで低血糖になってしまうレベルだと実感した。

整体の先生には「運動はいいけど筋肉痛になるようなのはやめてね」って言われている。それも筋肉痛=筋肉の炎症なので、炎症を治そうと副腎が作用してしまうからだ。
脳が疲れたら脳を休めるように、体が疲れたら眠るように、副腎が疲れたら副腎に無理をさせない生活をしなければならない。

低血糖だって1度ガチで起こると数日引ずってしまう。
だからその状態にならないように、エネルギー切れを起こさないように、お腹すいたをなくしてちょびちょび食べていくのがいいのだろう。
お腹すいてから食べるのでは遅いと聞いたし、徹底していきたい。

長年、と感じるぐらいには長い間不調と共に生きてきた。
それは副腎の疲れのサインだったのだとやっと知ることができた。
とても辛かったし、健康な人が羨ましかった。たくさん食べれる人が羨ましくて、細くて良いよねなんて言われるたびに複雑な気持ちになっていた。

でも、

私は自分の不調の原因を根本から理解した。

実際に1つ歯車が狂うとまだ発作や低血糖がすぐ見えてくるぐらいの位置にいることも、風邪を引いて理解した。

自分が思っている以上に自分に無茶をしてきたのだから、その無茶した分をしっかりと休ませてあげないと、と思った。
そして副腎が元気になる頃には私は健康を手にしていて、空腹に怯えず、なんでも食べれて、しっかり身になり、ぐっすり眠れて、遊んでも疲れない体になっているんだろう。

そう思って、焦らず少しずつ、健康に意識した生活を送っている。

 

昨日は22時すぎに布団に入って漫画を読んで23時には寝ついていた。
目覚ましを使っていないが7時半には起きれて、朝散歩をして筋トレもした。
朝ごはんもしっかり料理して食べて、たんぱく質も意識して完食。

これだけで調子が良い。幸せだと感じた。

この調子の良さをずっと続けられますように。

 

これからも頑張りすぎずに頑張ろうと思う。

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